こんがりマシマロ丼

蕩けて胃もたれ

○日記

見慣れた部屋に入る
そこに転がる血の滲んだ巨体

「そんな!なんで!どうして!」

どうやら私はこの巨体の持ち主のことをとてもよく知っていて、弟のように可愛がるなど、非常に気を許した関係らしい

名前が思い出せない

駆け寄り、声をかけながら必死で蘇生を試みる
うつ伏せになった巨体をひっくり返すのは難しい

騒ぎを聞きつけた親族全員がわらわらと寄ってくる
部屋に入っては来ず、ただ私を一瞥した

なんだ、お前か

なるほどな

ついにか

ゲラゲラゲラ

ゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラ

笑い声が続く

この人たちは何を言っているんだろう
私?私が?

「それはない」という確固たる自信はあった

やっとの思いで仰向けに体勢を変えることができた

なんだろうこれは、血の中になにかある

血の滲んだカッター、「私の」カッター
やだ、無くしたと思ったら
こんなところで出てこないでよ

絶望した

凶器らしいものが自分のものだという事実
きっと私の指紋が出てくるだろう

でも、私じゃない

どうしよう、どうするんだ
考えろ、考えろ、考えろ

通報だ、通報しよう
電話を取る

自首か?

早めに認めたほうが楽だぞ

「ちがう、私じゃない」

まだ言うのか

罪が重くなるだけだぞ

「ちがう」

本当に違うのだろうか、と疑問になる事はない
絶対に私じゃない、私は何もしていない
かわいいかわいい弟分だもの

電話に出たのは女の声だった

状況を話すも、パニックに陥っているのか、文脈がおかしなことになる
だがしかし電話の声は極めて真面目に、優しく、こちらの言葉を受け止めてくれた

住所を伝えようとしたところで「彼」が息を吹き返した

やった
これで証人が………

……………………………

……………………………………………………………

というところで目を覚ましました。
金縛りだったのか、しばらくの間全く体が動きませんでした。
現実ではなく夢であるということに気づくのに時間がかかり、夢だったと確信した途端にどっと疲れが。

定期的に無実の罪で殺人犯(今回は生きてましたけど)にされる夢というのを見ます。
誰にも信じてもらえない、大切な人が死ぬ…
さすが夢だなと思うのは、現実にいる人ではなくあくまで夢の中でしか存在しない人間が死ぬということなんですよね。
存在はしないんですけど、現実で接している友人と変わらないくらい大切で、ひょっとするともっと大切で。

そんな大切な存在が目の前で死んでいて、かつ、手を下したのは自分だとされる。

周りはニタニタ笑ってこちらを犯人だとなじる。
何を言っても信用してはもらえず、追い詰めるようなことばかりを言ってきます。
今回は親族でしたが夢によっては親族ではなくて友人だったりします。
ともかく、親しいはずの人たちに信用してもらえないという状況が非常に苦しい。

全くこちらを信用していない目が、おそろしい。
もう少し肩の力が抜ける夢を見たいものです。


夢日記でした。